「家に帰り着くまでが遠足です。」
私自身も実際に2度ほど聞いたことのあるこの決まり文句。
遠足から学校に帰ってきて解散の前に教師が言うのだが、あえて言わせてもらう、
先生。どう見ても遠足はもう終わってます。
想像するに、遠足の浮かれ気分が抜けないままの疲れ切った生徒の帰り道を心配し、
「帰り着くまで気を緩めずに」という意味が込められているのであろうが、はたして幼い児童にその意図は伝わっていたのだろうか。
本当に学校から自宅までもが遠足なのだとすれば、帰り道で近所のおばさんの「どこに遠足行ってきたの?」という問いかけに対し、
「いえ、僕はまだ遠足中ですから」と、愛想なく通り過ぎないといけないし、
帰宅寸前で誘拐なんかされようものなら、翌日の新聞の見出し「自宅前で遠足中に誘拐」には民衆が違う意味で釘付けだ。
自宅前で遠足中・・・妄想は際限無くふくらむ。
しかも下校させたにもかかわらず引率者としては責任を取らざるを得ない教師は悲惨である。
相も変わらず現在でも使われているとは思ってはいない。 が、
教師は真剣に「家に着くまで遠足論」を主張するならば、最低限「遠足のしおり」には学校発自宅着で予定を立て、自宅着の時刻も記載すべきであろう。
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